ポトフは、元々はフランスの家庭料理とは思えないほど、日本の家庭料理として定着していて食べやすい料理です。
大きめな具材をいろいろ使って作ると鍋いっぱいになり、とても1日では食べ切れない量になってしまったという経験をお持ちの方も多いのではないでしょうか。
そんな時、ポトフの日持ちはどれくらいなのか気になりますよね。
- ポトフを冷蔵庫で保存した時の日持ちは、2~3日です。
- 冷凍保存した場合のポトフの日持ちは、2~3週間です。
- ポトフの長持ちする保存方法は、冷凍保存です。
- じゃがいもは冷凍に向かないので、取り除くか潰してしまう。
それでは、ポトフは冷蔵庫や冷凍で何日くらい日持ちするか、長持ちする保存方法はあるかなどについて、もう少し詳しくご紹介していきます。
ポトフをつい多く作ってしまい保存に苦慮したり、食べ切る前に傷んでしまい処分したりしたことがある方、必見ですよ。
ポトフの冷蔵庫での日持ち
冷蔵庫に入れて保存した場合のポトフの日持ちは、2~3日です。
冷蔵庫で保存したポトフは、できるだけ翌日までに食べ切るようにした方がよいでしょう。
季節や保存方法によっては、3日を目安にして食べ切れば大丈夫な場合もあります。
ポトフの常温保存
ポトフが出来上がったら、そのまま鍋に入れてコンロの上に置き、翌日食べる時にも加熱して食べられれば都合が良いですが、ポトフはとても傷みやすいので、常温での保存は向きません。
常温で保存できるのは、数時間でしょう。
夏場ですと、それさえも難しいと思われます。
気温の低い冬場でも家庭のキッチンは、暖房や料理の湯気や熱で温かいので冷蔵庫での保存が安心できます。
食べ物を腐敗させる微生物の活動は冷蔵庫の中でも止まらないので、早ければ翌々日にはなんか変かなと思わせる兆候が表れる場合があります。
微生物は、水分、栄養、温度などの好条件が揃うことで増殖しますが、ポトフは特に水分の量が多いことが、日持ちの悪さに繋がっていると考えられます。
ポトフの冷蔵庫での保存方法
ポトフを冷蔵庫で保存する場合には、
- よく冷ましてから冷蔵庫に入れること
- 食べる前に再加熱すること
が大切です。
よく冷ましてから冷蔵庫に入れる
冷めるまでに時間がかかると、ウェルシュ菌などの微生物の増殖が進みます。
氷水や保冷剤などを使って、できるだけ早くしっかり冷ましてから冷蔵庫に入れるとよいでしょう。
鍋ごと保存
冷蔵庫で保存する時に、残りが1食分くらいでしたら鍋ごと冷蔵庫に入れて保存することもできます。
その際、空気にできるだけ触れなくて済むように、粗熱を取ったら鍋の蓋をする前にラップで密閉するとよいでしょう。
何食分も残って鍋に入れて保存した場合、食べる都度鍋全体を温めることになり、残りをまた冷まして冷蔵庫に保存するのを繰り返すことになるので、じゃがいもなどの具材は煮崩れが激しくなるだけでなく傷みやすくもなります。
タッパーに入れて保存
ポトフの残った量が多い時には、鍋ごと冷蔵庫で保存するのではなく、1食分ずつ分けてタッパーに入れて保存するとよいでしょう。
その場合、タッパーをよく洗って、熱湯やアルコールなどで消毒してからポトフを入れることをおすすめします。
この方法で保存することで、温める時に食べる分だけ温めることができるので、日持ちもよく美味しくいただけます。
食べる前に再加熱する
火入れは、75℃以上の温度で1分以上加熱するとよいと言われています。
鍋に入れたポトフをよくかき混ぜながら、中まで火が入るように加熱するとよいでしょう
電子レンジでの加熱では、加熱ムラができて中心部まで火が入らないこともあるので、タッパーから鍋に移して火入れをすると安心です。
ポトフの冷凍での日持ち
冷凍保存したポトフは、2~3週間を目安に食べ切るとよいでしょう。
カットした野菜が多めに入っているポトフは、冷凍すると食感が変わってしまうので、冷凍向きではありませんが、たくさん作った時には冷凍することもできます。
特にじゃがいもは冷凍には向かないので、対策を考える必要があります。
ポトフの冷凍での保存方法
ポトフに入っている具材の中で冷凍するのが気になるのは、じゃがいもです。
じゃがいもは冷凍することにより、水分が抜けてスカスカになったり、ベチャッとしたりと食感が変わってしまいます。
そこで、ポトフを冷凍する時のじゃがいも対策を考えてみました。
冷凍するポトフにじゃがいもを入れない
冷凍前にじゃがいもを取り出す
冷凍することで食感が大きく変わってしまい、美味しく食べられなくなる可能性が高いじゃがいもは、冷凍前に食べてしまうか、取り出して別の料理に使用するとよいでしょう。
ポトフを作る時にじゃがいもを入れない
多めにポトフを作って冷凍したい時には、予めじゃがいもを入れないという方法もあります。
私は、そういう時には、初めからじゃがいもを入れないで、代わりに里芋を入れます。
里芋は冷凍してもじゃがいもほど食感が変わらないので、ポトフに入れて冷凍しても美味しく食べられます。
ポトフをポタージュにする
冷凍して野菜の食感が変わるのが気になる場合は、ミキサーにかけてポタージュにするという方法もあります。
作り方は粗熱を取ったポトフをミキサーにかけ、野菜の形が分からないようにします。
その後、裏ごしをします。
ポトフに入っているソーセージや牛肉の繊維が残ったままでは美味しくいただけないので、ポトフポタージュの裏ごしは面倒でもやった方がよいです。
ポトフの冷凍での保存方法
残りのポトフを冷凍しようと思ったら、上記のような方法でじゃがいもを除いたポトフを、鍋ごと氷水などに浸して、できるだけ早く粗熱を取りましょう。
ポトフを冷凍で保存する方法は、以下のようになります。
- 粗熱を取ったポトフを、煮汁に付けたまま1食分ずつ、ジップロックなどの冷凍保存袋に密閉して入れるか、密閉できるタッパーに入れる。
- 金属トレイにのせて(またはアルミホイルで包んで)冷凍庫に入れる。
ポトフを煮汁ごと冷凍することで、味が染み込みます。
冷凍ポトフの解凍と温め直しの方法
冷凍したポトフを、美味しく食べるための解凍や温め直しの方法をお伝えします。
- 食べる前日に、冷凍ポトフを冷蔵庫に入れて自然解凍する(急ぎの場合は、流水解凍してもよい)。
- 半解凍できたポトフを鍋に入れて、75℃以上の温度で1分以上加熱する。
中まで火が通るように、時々かき混ぜながら加熱するとよいでしょう。
電子レンジで解凍すると、外側は熱くなって沸騰していても、中側はまだ解凍しきれていないなど解凍ムラができてしまうことがあるので、鍋で温めた方が均一に温められて、安心して美味しくいただけます。
加熱する時間が長くなると、具材が柔らかくなりすぎてしまうので注意しましょう。
ポトフは腐るとどうなる?見分け方は?
ポトフは腐ると、
- 見た目
- 臭い
- 味や食感
に変化が表れます。
見た目の変化
- 黄色や緑色のカビが生える
臭いの変化
- 腐ったような嫌なにおいがする。
- 酸っぱい臭いがする。
- カビくさい臭いがする
味や食感の変化
- 酸っぱい味がする。
- 粘りがあってネバネバする。
- 舌がひりひりする。
このような変化が見られたポトフは、微生物が増えていると考えられます。
ひどく腐っている場合はすぐにわかりますが、腐り始めた時では分かりにくい場合もあります。
少しでも、上記のような変化が見られたら腐っている証拠だと思ってよいでしょう。
ネット上には、「軽い変化なら加熱して食べる。」という意見もありましたが、加熱することで微生物が死滅しても、有害毒素は残ることもあるので、食べないで処分することをおすすめします。
まとめ
ポトフは冷蔵庫や冷凍で何日くらい日持ちするか、長持ちする保存方法はどんな方法かなどについて、お伝えしました。
- ポトフの冷蔵での日持ちは、2~3日。
- 冷凍保存したポトフは、2~3週間を目安に食べ切るとよい。
- ポトフが長持ちする保存方法は、冷凍保存。
- じゃがいもは冷凍には向かないので、取り除くか細かく刻む。
ポトフは、いろいろな具材を入れるので少量だけ作るのはやや難しい料理とも言えます。
冷蔵や冷凍での正しい保存方法をマスターして、栄養豊富なポトフを安心して保存し、最後まで食べ切れるようにこの記事を参考にしてもらえたらうれしいです。
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