ふわふわした食感がとっても美味しいホットケーキですが、なぜかうまく膨らまずにぺちゃんこになってしまうことがありますよね。
- ホットケーキミックスを膨らませるコツは、生地を混ぜ過ぎたり、焼き過ぎたりしないことです。
- ホットケーキミックスを膨らませる材料として、ヨーグルト、マヨネーズ、レモン汁などがあります。
- ホットケーキミックスはベーキングパウダーの主成分である重曹と酸性剤が水分に反応して炭酸ガスが発生し生地を膨らませます。
それでは、ホットケーキミックスが膨らまない時、膨らませるコツや材料、膨らむ理由について、もう少し詳しくご紹介していきます。
この記事を参考にしてもらえれば、今までホットケーキミックスがうまく膨らまないでがっかりすることが多かった方も、ふっくらとしたホットケーキが食べられますよ。
ホットケーキミックスを膨らませる方法
ホットケーキミックスを膨らませるには、
- 生地を混ぜ過ぎないこと
- 生地を焼き過ぎないこと
- 砂糖を抜かないこと
です。
生地を混ぜ過ぎないこと
ホットケーキミックスを使ってホットケーキを作ろうと思い、箱に表記してある分量通りの材料で作っても膨らまないのは、ホットケーキの生地を混ぜ過ぎてしまうことが原因だと考えられます。
小麦粉に含まれるグルテンは、水分を加えて混ぜることでできるので、混ぜれば混ぜるほど粘り気が出てしまい、ホットケーキミックスが膨らもうとするのを阻害してしまいます。
グルテンの粘り気を出させないようにするには、卵と牛乳をよく混ぜてから、粉を入れて軽く混ぜます。
粉が少し残るくらいで大丈夫です。回数で言えば20回前後で十分です。
生地が滑らかになり、艶が出てしまうのは混ぜ過ぎです。
生地を焼き過ぎないこと
生地を混ぜ過ぎる以外に膨らみが悪くなるのは、焼き方に原因があります。
ホットケーキを焼く時に、温めたフライパンに生地を流してから少し経つと、ブツブツと泡が出てきます。
生地の端の方にポコポコと泡(気泡)ができてきたら、ひっくり返す合図だと思ってください。
良く焼きたいからと強めの火で焼いたり、たくさん気泡が出るまで待っていたりすると生地が乾燥してしまい、膨らみが悪くなります。
ホットケーキを作る時には、焦らずに目安として弱火で3分ほど焼いて、生地の端の方に気泡が出てきたらひっくり返して2分ほど焼くと、ふわふわなホットケーキができます。
砂糖を抜かないこと(ホットケーキミックスを使わない場合)
市販のホットケーキミックスを使わないで小麦粉で作る場合は、糖質を控えるなどの理由で生地に砂糖を入れないで作ることがあると、ホットケーキの膨らみが悪くなってしまいます。
生地に砂糖を入れる理由は、砂糖は水分を吸うため小麦粉のグルテンができるのを抑え、ホットケーキのふんわりとした感じを出すためです。
さらに、砂糖は生地が膨らむのを手助けするだけではなく、加熱により水蒸気となり生地の中で膨らみ、膨らんだ状態が元に戻ってしまわないように保ってくれる役割も果たしてくれます。
ホットケーキが膨らむ原理
ホットケーキが膨らむ原理は、ホットケーキミックスに含まれるベーキングパウダーの主成分である重曹と酸性剤が水分に反応して炭酸ガスを発生させ、ホットケーキの生地を膨らませる元になるからです。
ホットケーキミックスに含まれているベーキングパウダーは、生地を膨らませることが一番の役割です。
その原理は、ベーキングパウダーには炭酸水素ナトリウム(重曹)と酸性剤が含まれていて、それらが牛乳や卵、水などの水分に反応して炭酸ガスを出して生地を膨らませる元になり、更に加熱することで膨張します。
常温でガスを発生させる酸性剤と、加熱によりガスを発生させる酸性剤と、二種類の酸性剤が使われていることにより、二段階で膨張作用が働くことで、一層ふっくらとした生地に膨らませることができます。
また、ベーキングパウダーを使うことで、焼き縮み(焼いた後にボリュームがなくなってしまうこと)を防ぎ、生地の膨らみを安定させる効果もあります。
ホットケーキが膨らむ材料
ホットケーキが膨らむ材料として、
- ヨーグルト
- マヨネーズ
- レモン汁
についてお伝えします。
ホットケーキミックスに含まれるベーキングパウダーの主成分である重曹が、酸性の成分を含む食材と合わさると炭酸ガスが発生します。
ヨーグルト
ヨーグルトの酸により炭酸水素ナトリウムが反応し炭酸ガスを発生させるので、この炭酸ガスを利用することでホットケーキの生地が膨らみます。
焼き上がりはヨーグルトの酸味がほとんど感じられないので、風味に影響が出ません。
ヨーグルトを入れたホットケーキの生地の材料と作り方は、下記のようになります。
《材料》(4枚分)
- ホットケーキミックス:200g
- 卵:1個
- 牛乳:100ml
- プレーンヨーグルト:100ml
- サラダ油:適量
《作り方》
- ボウルに卵を割り入れたら、牛乳を入れて泡立て器で混ぜ、ヨーグルトを入れて混ぜる。
- ホットケーキミックスを入れて、ゴムベラで20回ほどゆっくり混ぜる。少し、ダマが残っても大丈夫。
実際に、ヨーグルトを入れた生地を焼いたホットケーキは、下の写真のようになりました。
右の写真:卵、牛乳、ホットケーキミックスで生地を作り焼いたもの
左の写真:ヨーグルトを加えた生地を作り焼いたもの
ヨーグルトを入れた生地の方がやや膨らみが少ないように見えますが、食べてみるとふわふわで美味しかったです。
マヨネーズ
マヨネーズの中で乳化された植物油や酢がグルテンの結合を阻むので、生地が膨らみやすくなります。
更に、植物油が生地の中に散ることで、表面がサクッとした食感に焼けます。
マヨネーズの味がホットケーキに影響することはありません。
マヨネーズを入れたホットケーキの生地の材料と作り方は、下記のようになります。
《材料》(4枚分)
- ホットケーキミックス:200g
- 卵:1個
- 牛乳:100ml
- マヨネーズ:大さじ2杯弱
- サラダ油:適量
《作り方》
- ボウルに卵を割り入れたら、牛乳を入れて泡立て器で混ぜ、マヨネーズを入れて混ぜる。
- ホットケーキミックスを入れて、ゴムベラで20回ほどゆっくり混ぜる。少し、ダマが残っても大丈夫。
実際に、マヨネーズを入れた生地を焼いたホットケーキは、下の写真のようになりました。
右の写真:卵、牛乳、ホットケーキミックスで生地を作り焼いたもの
左の写真:マヨネーズを加えた生地を作り焼いたもの
卵、牛乳にマヨネーズを混ぜてホットケーキミックスを加えて焼くだけでふわふわになります。
手軽にプラスできる食材なので、試してみるとよいでしょう。
レモン汁
アルカリ性のベーキングパウダー(重曹)が、レモンの酸に触れることで炭酸ガスが発生し、その泡でホットケーキが膨らみます。
味は多少レモン味が感じられます。
レモン汁を入れたホットケーキの生地の材料と作り方は、下記のようになります。
《材料》(4枚分)
- ホットケーキミックス:200g
- 卵:1個
- 牛乳:150ml
- レモン汁:小さじ1
- サラダ油:適量
《作り方》
- 牛乳をマグカップに入れて、30秒ほど電子レンジで温める。
- 温めた牛乳にレモン汁を加えて、スプーンで混ぜると、モコモコとした牛乳になる。
- ボウルに卵を割り入れたら、泡立て器で溶いた後、モコモコの牛乳を加えて更に混ぜる。
- ホットケーキミックスを入れて、ゴムベラで20回ほどゆっくり混ぜる。少し、ダマが残っても大丈夫。
実際に、レモン汁を入れた生地を焼いたホットケーキは、下の写真のようになりました。
右の写真:卵、牛乳、ホットケーキミックスで生地を作り焼いたもの
左の写真:レモン汁を加えた生地を作り焼いたもの
レモン汁は、温めた牛乳に入れるのではなく、生地を作る時にそのまま混ぜても大丈夫です。
ホットケーキを上手に作るコツ
上記の「ホットケーキミックスを膨らませるには、生地を混ぜ過ぎたり焼き過ぎたりしない。」の他に、作ったホットケーキの生地を使って、ふわふわ感のあるホットケーキを作るコツをお伝えします。
- 生地を混ぜたら、置いたままにしないで直ぐに焼く。混ぜた後、置いたままにしておくと、膨らみにくくなる。
- 熱したフライパンを1秒ほど濡れ布巾に乗せる。こうすることで、ホットケーキを焼くのに適した温度に調節できる。
- お玉ですくった生地を、少し高い位置からフライパンに落とすように入れる。低い位置からお玉を動かして入れるよりも、円形のきれいなホットケーキができる。
- 蓋をして弱火でじっくり焼く。蓋をして焼くと、生地の真ん中まで均一に火が通るので、生焼けの心配がなくなる。
まとめ
ホットケーキミックスが膨らまない時に、膨らませるコツや材料、膨らむ理由などについてお伝えしました。
- ホットケーキミックスを膨らませるコツは、生地を混ぜ過ぎたり、焼き過ぎたりしないことが大切。
- ホットケーキミックスを膨らませる材料として、ヨーグルト、マヨネーズ、レモン汁がある。
- ホットケーキミックスが膨らむ理由は、ホットケーキミックスに含まれるベーキングパウダーの主成分である重曹と酸性剤が水分に反応して炭酸ガスを発生して、ホットケーキの生地を膨らませる元になるから。
ホットケーキは、卵と牛乳を混ぜた後、ホットケーキミックスを加えて焼くだけで簡単にできて、ふっくらとした食感が癖になるスイーツです。
バターやクリームをのせたり、ハチミツやシロップをかけたりなどして楽しむことができます。
この記事を参考に、思い描いていた通りのふんわりとしたホットケーキを焼いて、ほっこりした時間を過ごしてもらえたらうれしいです。
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