チーズフォンデュは、かつてはレストランで食べるイメージが強かったですが、最近は、家庭でのお祝いやホームパーティーなど、手軽にチーズフォンデュを楽しむ人も増えているようです。
しかし、実際に作ってみると、食べている途中でチーズソースが固まって困ったということもありますよね。
チーズフォンデュのチーズソースが固まらないようにする方法は、
- チーズを溶かす水分を温める
- チーズを少しずつ入れる
- チーズにコーンスターチなどをまぶしておく
- 鍋の温度を45~60℃に保つ
チーズフォンデュのチーズソースが固まった時の対処法は、
- チーズソースを温めて温度を上げる
- コーンスターチなどを使う
- レモン汁と重曹を使う
チーズフォンデュが固まらないチーズは、チェダーチーズです。
それでは、チーズフォンデュのチーズが固まらない方法やチーズはあるか、固まった時の対処法などについて、もう少し詳しくご紹介していきます。
家庭でチーズフォンデュを作ったけれど、チーズが溶けなかったり、固まってしまったりしたことがある方、これからチーズフォンデュ作りに挑戦してみたいと思っている方、必見ですよ。
チーズフォンデュのチーズが固まらない方法
チーズフォンデュのチーズソースが固まらないようにする方法は、
- チーズを溶かす水分を温める
- チーズを少しずつ入れる
- チーズにコーンスターチなどをまぶしておく
- 鍋の温度を45~60℃に保つ
です。
チーズを溶かす牛乳や白ワインを温める
チーズを溶かすために必要な牛乳や白ワインなどを温めるとよいです。
牛乳は完全に沸騰させないで、小さい泡が出てくるくらいまで温めてからチーズを入れます。
白ワインは完全に沸騰させた後、火を弱めてからチーズを入れます。
チーズを少しずつ入れる
温まった牛乳や白ワインにチーズを一気に入れないで何回かに分けて入れ、その都度混ぜ合わせます。
チーズの量は、牛乳やワインの2倍以下にするとよいです。
牛乳や白ワインなどの水分100mlに対して200gより多くチーズを入れてしまうと、溶けにくくなるので注意が必要です。
チーズが多すぎたと思ったならば、温めた牛乳を加えて混ぜながら様子を見るとよいでしょう。
チーズにコーンスターチなどをまぶしておく
チーズの主成分であるタンパク質と脂質は、牛乳や白ワインなどの水分には溶けないで分離してしまう性質があります。
チーズフォンデュを上手に作るには、コーンスターチや片栗粉などでつけたとろみでつなぐことで、チーズと水分の分離を防ぎます。
そのため多くのレシピには、「チーズにコーンスターチや片栗粉をまぶす」と書いてあります。
ひと手間かけることで、チーズと牛乳や白ワインなどの水分が良く混ざります。
鍋の温度を45~60℃に保つ
チーズソースが固まらないようにするには、食べている時も小まめにかき混ぜて鍋の温度を45~60℃に保っておくことが必要です。
ネット上には、「ヨーロッパでは、串に刺したパンで鍋の底を一周させてから引き上げる」ということが書いてありました。
私も実際にチーズフォンデュを作った時にやってみましたが、チーズソースをかき混ぜることで、鍋の温度差を少なくしたり、鍋底にこびりつくのを防いだりすることができると思いました。
チーズフォンデュのチーズが固まった時の対処法
チーズフォンデュのチーズソースが固まった時の対処法は、
- チーズソースを温めて温度を上げる
- コーンスターチや片栗粉を使う
- レモン汁と重曹を使う
です。
チーズソースを温めて温度を上げる
チーズフォンデュの温度が下がったことが原因でチーズソースが固まった場合は、チーズソースを温めて直して温度を上げるとよいです。
鍋で温める
鍋に入ったチーズフォンデュを弱火でかき混ぜながら温めると、次第に滑らかになります。
強火にしてしまうと、ざらざら食感になったり、鍋の底が焦げたりするので、弱火で温めることが大切です。
電子レンジで温める
電子レンジでチーズフォンデュを温め直す手順は、下記のようになります。
- 固まったチーズソースに、白ワイン小さじ1弱を回しかける。
- 電子レンジ600Wで30秒ほど、様子を見ながら加熱する。
- 一度取り出して全体をかき混ぜ、再度10秒ほど加熱する。
鍋でも電子レンジでも、チーズフォンデュの温度が下がったことでチーズソースが固まった場合は、チーズソースを温めることでトロトロになります。
コーンスターチや片栗粉を使う
チーズフォンデュのチーズソースが固まった時の対処法として、コーンスターチや片栗粉を使う方法があります。
その手順は、下記のようになります。
- 人肌程度に温めた牛乳や白ワイン50mlに、大さじ1のコーンスターチまたは片栗粉を溶く。
- 溶いた液小さじ1~2杯を、温めたチーズソースに少しずつ加えて混ぜる。
溶いたコーンスターチなどのとろみが、固まったチーズソースをつなぐ役割を果たしてくれます。
レモン汁と重曹を使う
チーズフォンデュのチーズソースが固まってしまった時の対処法として、レモン汁と重曹を加える方法があります。
その手順は、下記のようになります。
- レモン汁50mlに重曹を大さじ1ほど溶かす。
- 固まったチーズソースを弱火で温めながら、レモン汁重曹液小さじ1~2杯を少しずつ入れてかき混ぜる。
実際に私もやってみました。
レモン汁に重曹を入れるとシュワシュワと泡立ちますが、固まっていたチーズフォンデュソースに少しずつ混ぜると、トロっとしてきました。
これは、レモン汁に含まれているクエン酸と重曹の働きで、チーズソースが乳化するからです。
食べている途中でチーズフォンデュのチーズソースが固まってきてしまうこともあると思いますが、そのような時には、牛乳や白ワイン(アルコール分を飛ばしたもの)を人肌程度に温めてチーズフォンデュに少しずつ加えてかき混ぜることで、元の柔らかさに戻ることが多いです。
チーズフォンデュが固まらないチーズはある?
チーズフォンデュが固まらないチーズは、チェダーチーズです。
下記の「チーズフォンデュのチーズが固まらないレシピ」の中で、「チェダーチーズで作るチーズフォンデュ」として紹介しているチーズソースを実際に作ってみました。
電子レンジで加熱して実際に作った直後は、サラッとしていましたが、冷めるとトロトロになりました。
もう一つのピザ用とろけるチーズで作ったチーズソースは、冷めると固まりましたが、チェダーチーズで作ったチーズソースは冷めても固まらなかったです。
そこで、チェダーチーズとはどんなチーズなのか調べてみました。
ナチュラルチーズとプロセスチーズ
チーズは大きく分けて、ナチュラルチーズとプロセスチーズの2種類あります。
ナチュラルチーズ
ナチュラルチーズは、牛や羊、ヤギなどの乳のタンパク質を、酵素と乳酸菌で固めた後、熟成させたチーズです。
加熱処理せずに製造されているため、乳酸菌が活動しているので、味と香りが時間の経過と共に変化し、「菌が生きているチーズ」と言われます。
チェダーチーズは、ナチュラルチーズの一種です。
プロセスチーズ
ナチュラルチーズを原料にして、リン酸塩を加えて加熱処理して溶解させた後、冷やして固めたチーズです。
乳酸菌などの菌は滅菌されています。
ナチュラルチーズの溶けやすさ
ナチュラルチーズの溶けやすさは、チーズの中に含まれているカルシウムの量に関係しています。
例えば、
- カルシウムの含量100gあたり500㎎未満 →溶けずに引き締まる。例:カッテージチーズ、リコッタなど
- カルシウムの含量100gあたり500~700㎎ →溶けやすくなり流れ出すほどになる。例:モッツアレラ、ラクレットなど
- カルシウム含量100gあたり700~1000㎎ →かなり溶けるが流れるほどではない。例:ゴーダ、チェダーチーズなど
- カルシウムの含量100gあたり1000㎎以上 →少し柔らかくなる程度。例:パルミジャーノ、レッジャーノ、ペコリーノ、ロマーノなど
チェダーチーズのカルシウムの含量は、100gあたり740㎎ですので、かなり溶けやすいチーズと言えます。
また、ナチュラルチーズの溶けやすさは、脂肪の含量とも関係しており、脂肪の含量が多くなると、柔らかく溶けやすくなります。
下記の表は、主なナチュラルチーズの100gあたりの脂質の含量を表したものです。
チーズ名 | 脂質量 |
エメンタール | 33.6 |
カテージ | 4.5 |
カマンベール | 24.7 |
クリーム | 33.0 |
ゴーダ | 29.0 |
チェダー | 33.8 |
バルメザン | 30.8 |
ブルー | 29.0 |
マスカルボーネ | 28.2 |
モッツアレラ | 19.9 |
上記の表から、チェダーチーズの100gあたりの脂質は33.8㎎で、ナチュラルチーズの中でもトップです。
チェダーチーズのカルシウムの含量や脂質の含量が、固まらないことに関係しているとも考えられます。
チーズフォンデュのチーズが固まらないレシピ
チーズフォンデュのチーズが固まらないレシピとして、ホットプレートを利用したチーズフォンデュをご紹介します。
ホットプレートを活用すると、野菜も肉も温めながら食べられるだけでなく、温度調節ができるので、チーズソースが固まったり焦げてしまったりすることも少なく、安心して楽しめます。
ピザ用とろけるチーズで作るチーズフォンデュ
材料(3~4人分)
- ピザ用とろけるチーズ:250~280g
- コーンスターチ(または片栗粉):小さじ2
- 牛乳:100ml
- パン、ウインナー、ブロッコリーなどの野菜:適量
作り方
- 野菜やウインナー、パンを食べやすい大きさに切り、野菜は茹でる。
- ホットプレートの真ん中を開けて、囲むように具材を並べて、ホットプレートを温める。
- 耐熱皿に入れたとろけるチーズに、コーンスターチを振り入れて、チーズ全体にまぶす。
- 牛乳を加え、電子レンジ600Wで2~2分半加熱する。溶けていないようならば20秒ほど追加で加熱する。
- チーズが入った耐熱皿をホットプレートに置き、ヘラで混ぜてよく溶かす。
チェダーチーズで作るチーズフォンデュ
材料(3~4人分)
- チェダースライスチーズ:4枚
- コーンスターチ(または片栗粉):小さじ1
- 牛乳:100ml
- パン、ウインナー、ブロッコリーなどの野菜:適量
作り方
- コーンスターチと牛乳を大きめな耐熱容器に入れて、よくかき混ぜる。
- 電子レンジ600Wで、ラップをしないで20秒ほど加熱してよく混ぜる。
- チェダースライスチーズを手で千切って加え、ラップをしないで電子レンジ600Wで50秒ほど加熱する。
- 溶けていないようならば10秒ほど追加加熱する。チェダーチーズが溶けて、牛乳とよく混ざったら完成です。
- チーズが入った耐熱皿を、ホットプレートに置きます。
下記の写真が、実際にホットプレートでチーズフォンデュをした時の写真です。
左のお皿:チェダースライスチーズで作ったチーズソース
右のお皿:ピザ用とろけるチーズで作ったチーズソース
どちらのチーズソースも美味しかったですが、ピザ用とろけるチーズで作ったチーズソースは、塩味がやや強かったです。
薄味をお好みの方は、チェダーチーズで作ったチーズソースの方が口に合うかもしれません。
まとめ
チーズフォンデュのチーズが固まらない方法やチーズはあるか、固まった時の対処法などについてお伝えしました。
- チーズフォンデュのチーズが固まらない方法は、チーズを溶かす水分を温める、チーズを少しずつ入れる、チーズにコーンスターチなどをまぶしておく、鍋の温度を45~60℃に保つ、がある。
- チーズフォンデュが固まらないチーズは、チェダーチーズ。
- チーズフォンデュのチーズが固まった時の対処法として、チーズソースを温めて温度を上げる、コーンスターチや片栗粉を使う、レモン汁と重曹を使う、がある。
チーズには、骨粗しょう症の予防効果があるカルシウム、がんや高血圧の予防及び健康な身体作りに欠かせないタンパク質、ダイエットや疲労回復に有効なビタミンBなど多くの栄養素が含まれています。
家族やお友達と一緒に美味しくチーズフォンデュを楽しんで、心も体も温まるように、本記事が参考になればうれしいです。
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