蒸し料理は、温野菜、茶碗蒸し、蒸しパン、肉まんなど食材の美味しさを手軽に楽しめる料理です。
しかし、蒸し器は大きくて収納場所を取ってしまうので、ご家庭にない場合もあるかと思われます。
そんな時に蒸し器に代わって、蒸し料理ができるものがあったら便利ですよね。
- 蒸し器がない時に代用できるものに、フライパンがあります。
- ザルは鍋などと組み合わせることで、蒸し器の代用になります。
- アルミホイルは、フライパンと組み合わせて蒸し器の代用ができます。
それでは、蒸し器がないとき何で代用できるか、フライパン、ザル、アルミホイルを使ったやり方などについて、もう少し詳しくご紹介していきます。
今まで蒸し器がないからと蒸し料理を敬遠していた方、この記事を参考にしていただければ、蒸し器に代わるもので蒸し料理が作れて、料理のレパートリーが広がりますよ。
蒸し器の代用フライパン
蒸し器の代用として、フライパンを活用することができます。
蒸し料理は蒸気を使って加熱した料理のことですから、蒸し器がご家庭にない場合でも、フライパンを使って蒸し料理が作れます。
フライパンだけで代用する方法と、高さのある耐熱皿と組み合わせる方法があります。
フライパンだけで代用する方法
- 深めのフライパンに2cmほど水を入れて、お湯を沸かす。お湯の量が多いと器が傾き、生地にお湯が入ってしまう心配があるので注意しましょう。
- 生地を入れたココット皿やプリン用カップを、フライパンの中に置く。
- 水で湿らせた布巾で包んだ鍋蓋をして、中火で12~15分蒸す。
- 竹串を刺して生地がくっつかなければ、蒸しあがった証です。
この方法は、直蒸しという蒸し方で、茶碗蒸しやプリンなど器に入ったものを蒸す場合に使われます。
私は数人分の茶碗蒸しを作る場合は、この方法で作ることが多いです。
器がガタガタしないで、きれいに仕上がるようにフライパンに布巾を敷いて、その上に耐熱容器を置いて蒸しています。
台座を置かないので手軽にできますが、火の通りが早いので、途中で残りのお湯の様子を確認しています。
高さのある耐熱皿と組み合わせる方法
- 深めのフライパンに、高さのある耐熱皿を逆さまに置いて、台座を作る。
- そこに3~4cmほどの水を入れて、沸騰させる。
- 蒸気が上がってきたら、耐熱の平皿に乗せた食材を、台座の上に置く。
- 水で湿らせた布巾で包んだ鍋蓋をして、中火で12~15分蒸す。
蒸し時間は食材の大きさや量によっても違ってきますので、注意してください。
蒸気で蓋についた水滴が食材に落ちないように、事前に蓋に布巾を巻くとよいでしょう。
布巾の端は蓋の上で縛っておくことで、間違って燃えてしまうことを防げます。
深さのあるお皿に平皿をのせるので、食材を置いても安定感がある組み合わせです。
肉まん、小籠包、焼売、温野菜などの蒸し料理に向いています。
蒸し器に布巾が必要な理由
蒸し器に溜まった水滴が、蒸している料理に落ちないように布巾を使います。
蒸し器を使って発生した水蒸気の力によって料理に火が通りますが、この水蒸気は蒸し器の中から放出されず、蒸し器の蓋裏に水滴として溜まります。
布巾がなければ、溜まった水滴は蒸し料理の上に落ちてしまいます。
食材が野菜ならば、水滴が落ちても大丈夫ですが、蒸しパンなどの小麦粉を使う料理に水滴が落ちると、ベチャベチャになってしまい美味しくありません。
蒸し器に使う布巾の代用
布巾がない場合には、タオルで代用できます。
この時のタオルは、素材が綿100%か麻100%の物で、使用済みのタオルを使うとよいでしょう。
ナイロンやポリエステルなどの合成繊維で作られたタオルは、熱に弱いので穴が開いたり縮んだりしてしまいます。
新しいタオルはふわふわで気持ちが良いですが、ほこりが出やすいので、蒸し料理には向いていません。
また、蒸している時に料理の匂いや油が付いてしまうと、後で取るのが大変です。
小さいタオルしかない場合は、固めに絞ったタオルを蒸し料理の上に直接置くだけで、蒸し器の蓋に溜まった水滴が料理の上に落ちるのを防げます。
蒸し料理に使えるタオルがなかったら、クッキングシートでも代用できます。
我が家で買い置きしてあるクッキングシートには、蒸し器でも使用できることが記載されていました。
蒸し器の代用ザル
ザルは鍋などと組み合わせることで、蒸し器の代用にできます。
その場合、ザルの目からこぼれ落ちない食材に限られます。
ザルと言っても、種類は様々ですが、金属製のザルや竹ザルは耐久性があるので蒸すのに向いています。
一方、プラスチック製のザルは、熱で溶けてしまうことも考えられるので、蒸し器の代用としては向きません。
ザルを鍋などと組み合わせて、蒸し器の代用とする方法をお伝えします。
ザル・鍋・耐熱皿の組み合わせ
- 鍋の中に耐熱皿を逆さまにして置き、土台を作る。
- その鍋に水を3cmほど入れて、沸騰させる。
- ザルに食材をのせて、土台の上に置いて、水で湿らせた布巾で包んだ鍋蓋をする。
ザル・鍋・アルミホイルの組み合わせ
- 鍋に3㎝ほどの水を入れ沸騰させる。
- お湯の中に、おにぎり状に丸めたアルミホイルを沈める。
- アルミホイルの上に、食材をのせたザルを置いたら、水で湿らせた布巾で包んだ鍋蓋をする。
この2つの方法はザルの土台となるのが、耐熱皿かアルミホイルかの違いです。
沸騰したお湯が食材にかかると水っぽい仕上がりになってしまうので、かからないように土台の上にザルをのせます。
この方法に向いている蒸し料理は、温野菜です。
また、ザルの上にクッキングシートを敷くことで、蒸しパンや肉まんなども作ることができます。
蒸し器の代用アルミホイル
アルミホイルは、フライパンと組み合わせることで、蒸し器の代用として使うことができます。
フライパンとお皿を組み合わせて使う方法で、蓋ができないような場合でも、アルミホイルを使って蒸し器の代用にできます。
アルミホイルを蒸し器として使う方法は、アルミホイルを下に敷く方法とアルミホイルで食材を覆う方法があります。
アルミホイルを敷く方法
- フライパンに3cmほどの水を入れ、沸騰させる。
- アルミホイルをフライパンに合わせて切って乗せる。
- アルミホイルの上に食材をのせ、布巾を水で湿らせて鍋蓋を包み、蓋をして蒸す。
茶碗蒸しやプリンなどは耐熱容器に入れて、アルミホイルの上に乗せて蓋をすれば、蒸し器として使うことができます。
アルミホイルで食材を覆う方法➀
- フライパンに1~2cmほどの水を入れ、沸騰させる。
- アルミホイルに野菜や肉、魚などを入れてしっかり包む。
- フライパンに乗せて、蓋をして蒸す。
アルミホイルで食材を覆うことで水が入ってくる心配も少ないです。
少ない水分でも蒸すことができるので、食材本来の旨味を逃がさずに味わうことができます。
いくつかの食材を一度に加熱する場合は、時間差で取り出しましょう。
少ない水で蒸した場合は、途中でお湯の量を見て、少なくなったら足しながら蒸します。
温野菜や蒸し魚、蒸し肉などに向いています。
アルミホイルで食材を覆う方法②
- フライパンに1~2cmほどの水を入れ、沸騰させる。
- 茶碗蒸しやプリンなどの入った容器を、一つ一つアルミホイルで包む。
- フライパンに乗せて、蓋をして蒸す。
- 蒸す時間は茶碗蒸しの場合は、中火で10分ほど、プリンの場合は弱火で5分ほど蒸し、火を止めて余熱で5分蒸らす。
蒸し器の代用になるキッチンペーパー
食器拭き、揚げ物の油きり、フライパンの油の拭き取りなどに使われることが多いキッチンペーパーは、蒸し器の代わりにもなります。
キッチンペーパーを濡らすことで、その蒸気を使って加熱できるからです。
蒸し野菜を作ることを例にすると、下記のような手順になります。
- キッチンペーパーを2~3枚重ねて、耐熱皿の上に敷く。
- その上に切ったじゃがいもや人参などの野菜を置く。
- 濡らしたキッチンペーパー1枚を、野菜全体を覆うようにかける。
- 電子レンジで加熱する。
加熱時間は野菜の種類や量によって異なりますが、目安として、じゃがいも1個を4等分した場合であれば、600Wで3~4分程度加熱するとよいでしょう。
私はこの方法で、さつまいも1本(250g)を一口大に切り、4分蒸して甘辛いたれを作ってからめ、大学芋風にしました。
ホクホクしたさつまいもにたれが絡んで、癖になりそうな味でした。
電子レンジとキッチンペーパーを組み合わせると手軽にできるので、もう一品ほしい時に便利な方法です。
まとめ
蒸し器がないとき何で代用できるか、フライパン、ザル、アルミホイルでのやり方などについてお伝えしました。
- 蒸し器の代わりとして、フライパン、ザル、アルミホイルを使うことができる。
- 蒸し器の代用としてフライパンを使う場合は、フライパンだけで代用する方法と、耐熱皿と組み合わせて代用する方法がある。
- ザルは鍋などと組み合わせることで、蒸し器の代用になる。
- アルミホイルは、フライパンと組み合わせて使うことで、蒸し器の代用として使うことができる。
蒸し料理は蒸気を使って加熱した料理のことで、油を使わないので低カロリーで済み、水溶性の栄養素が溶け出すこともないことから、ヘルシー志向の方には好まれている料理です。
手間がかかると思われがちな蒸し料理が、蒸し器がなくても手軽にできるのはうれしいことです。
蒸し器の代用として使えるものがいくつかあり、使い方も一つではないので、自宅にある物を代用して、料理ごとに変えるなど、この記事が料理のレパートリーを増やすきっかけになったら幸いです。
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