パイナップルを1玉買っても、芯は切り落として捨ててしまうことが多いと思いますが、パイナップルの芯は食べられると聞いたことがあります。
しかし、パイナップルの芯には毒があるのではないか、栄養はあるのかなど気になります。
- パイナップルの芯には毒はなく、栄養豊富なので捨てずに食べることをおすすめします。
- パイナップルの芯にはブロメラインや食物繊維などの栄養素が含まれており、多くの健康効果が得られますが、食べ過ぎには注意が必要です。
- パイナップルの芯の利用方法として、スムージー、ドライフルーツ、シロップ漬け、肉を漬け込む、などがあります。
それでは、パイナップルの芯は食べるか、食べられないか、芯には栄養も毒もあるか、利用方法などについてもう少し詳しくご紹介していきます。
今まで捨てることが多かったパイナップルの芯の栄養や利用方法が分かり、食べ物を大切にすることにもつながりますよ。
パイナップルの芯は食べることができる?
パイナップルの芯には毒はなく、栄養豊富なので捨てずに食べることをおすすめします。
パイナップルの芯は固いので、食べられないと思っている人が多いようですが、毒が入っていることもなく、美味しく食べられます。
パイナップルの芯には栄養も毒もある?
パインナップルの芯の栄養と食べる上での注意点について、お伝えします。
パイナップルの芯の栄養
パイナップルの芯には、
- ブロメライン
- 食物繊維
- カリウム
- ビタミンC
などが豊富に含まれています。
これらの栄養素の働きで、多くの健康効果が得られます。
ブロメライン、カリウム
パイナップルの芯に多く存在するブロメラインの量は、実よりも多いと言われています。
パイナップルの芯に含まれているブロメラインという消化酵素は抗炎症作用があり、癌細胞を攻撃するので癌予防効果がある言われています。
傷の治癒力を高めたり、血液をサラサラにしたりする効果も期待できるということです。
ブロメラインは肉類などのタンパク質を分解することで胃腸の働きを助け、消化不良を抑えてくれます。
また、芯に含まれているカリウムは、免疫力向上の作用があるので癌予防効果が期待できます。
さらに、むくみ解消や高血圧予防にもなります。
食物繊維、ビタミンC
パイナップルの芯に含まれている食物繊維は、便秘解消や腸内環境を改善する効果が得られると期待されています。
更にビタミンCは、抗酸化作用による老化防止、メラニン色素を抑えてシミやくすみを減らす美白作用、腸内で乳酸菌のエサとなり、腸内環境を整える助けをするなどの効果が期待できます。
パイナップルの芯の効率の良い食べ方
パイナップルの芯には毒もなく、健康に良いとされる栄養が多く含まれていますが、その栄養素を効率よく摂取できるようにするには食べ方に工夫が必要になります。
パイナップルの芯に含まれる消化酵素であるブロメラインは、60℃以上の加熱で壊れてしまい効果を失うそうです。
従って、パイナップルの芯は火を通さずにそのまま食べるのがおすすめです。
パイナップルの芯を食べてみて、固くなく食べられるようならば、スティックとして食べると瑞々しくジューシーに食べられます。
芯を食べてみて固くて食べられないと感じるようでしたら、ちょっとした工夫で美味しく食べられます。
パイナップルの芯を生で食べる工夫
- 包丁で刻んでサラダに混ぜる
- ミキサーなどでペースト状にしてから、パンにのせたりヨーグルトに混ぜたりする。
- 薄切りにしてそのまま食べる。
パイナップルの芯を食べる上での注意点
パイナップルの芯を食べ過ぎることで、下記のような症状を起こすことがあるので注意する必要があります。
- 口の中の腫れ
- 舌のしびれや傷み
- 胃痛や腹痛
パイナップルの芯に含まれるブロメラインは、タンパク質を消化する酵素なので、食べ過ぎると口腔内や舌の粘膜を分解し、口や舌に腫れ、しびれや痛みなどの炎症を起こすことがあります。
また、食物繊維が豊富に含まれているので、摂り過ぎることで胃痛や腹痛を起こす原因になることがあるので気を付けてほしいです。
中には、喘息のような症状や呼吸困難を起こすことがあるようです。
パイナップルの芯の利用方法
パイナップルの芯の利用方法として、
- スムージー
- ドライフルーツ
- シロップ漬け
- 肉を漬け込む
などがあります。
スムージー
パイナップルの芯を使ったスムージーは、簡単に作れてとても美味しいです。
《材料》
- パイナップルの芯:1個分
- バナナ:1本
- 豆乳:適量
- パイナップル:お好みの量
《作り方》
- パイナップルの芯とバナナ、パイナップルは適当な大きさに切る。
- ジューサーにパイナップルの芯、バナナ、パイナップルを入れる。
- 豆乳を入れてスイッチを入れて撹拌すれば完成。
実際に作ってみて、パイナップルの実が多い方が甘くなると思います。
豆乳の量によって、ドロッとした感じに違いが出ます。
ジュース感覚で飲みたい方は豆乳を多めにし、スプーンですくって食べるくらいの濃さをお好みの方は、豆乳の量を少なめにするとよいでしょう。
ドライフルーツ
食物繊維たっぷりのパイナップルの芯を電子レンジでドライフルーツにすることもできますが、天日干しにすると、レンジ加熱していないので栄養価を残した状態で甘さが増します。
《材料》
- パイナップルの芯:適量
《作り方》
- パイナップルの芯を5mmほどにスライスする。
- ザルに重ならないように置いて、直射日光を当てる。
- 2週間ほど天日干しにする。雨の日や夕方は室内に取り込む。
- 好みの固さになったら完成。
ドライフルーツは栄養が豊富で、鉄分もたっぷり含まれているので妊婦さんのおやつにも適していますよ。
シロップ漬け
パイナップルの芯をシロップ漬けにすると、冷蔵庫保存で1週間ほど、密閉できる容器に入れて保存すると1年ほど日持ちします。
《材料》
- パイナップルの芯:3~4本
- レーズン:大さじ2
- ミントの葉:適量
〈シロップ〉
- 水:80ml
- 白ワイン:50ml
- 生姜:1/4片
- 砂糖:大さじ2と1/2
- ハチミツ:大さじ1
《作り方》
- パイナップルの芯を食べやすい大きさに切る。
- レーズンを軽く水洗いする。
- 生姜の皮を剥き、細かいみじん切りにする。
- 鍋にシロップの水、白ワイン、生姜を入れて中火にかける。
- ひと煮立ちしたら、砂糖、ハチミツを加えて完全に煮溶かす。
- レーズンを加え、鍋底を氷水に浸けて粗熱を取り、パイナップルの芯を加えた後、冷蔵庫で冷やす。
- 冷えたらシロップごと器に盛り、ミントの葉を添える。
シロップ漬けにすると、日持ちがするので南国気分のトロピカルな甘さを長い間楽しむことができます。
肉を漬け込む
パイナップルの芯には、タンパク質を分解する酵素があるので、肉の下処理に使うことで肉が柔らかくなります。
パイナップルの芯で肉の臭みもなくなり、フルーティーな仕上がりになります。
《材料》
- パイナップルの芯:1個分
- 肉(全般):鶏胸肉なら1枚
《作り方》
- パイナップルの芯は、フードプロセッサーに入れて細かくするか、包丁でみじん切りにする。
- 細かくしたパイナップルの芯を肉と一緒にビニール袋に入れて揉み、冷蔵庫で1時間以上漬け込む。
- 調理する時に、パイナップルの芯のペーストをキッチンペーパー等で拭き取る。
パイナップルの芯のペーストを冷凍保存することもできます。
使いたい時に自然解凍して使うとよいでしょう。
実際にパイナップルの芯のペーストに漬け込んだ鶏胸肉を焼いて食べてみました。
「これが鶏胸肉?」と思うほどパサパサ感がなく、歯ごたえも柔らかくて食べやすかったです。
パイナップルの芯抜き器の代用
パイナップルの芯抜きの代用として、100円ショップの「りんごの芯抜き」がおすすめです。
写真のように(わかりにくいかもしれませんが)刃の部分がギザギザとしていて、むき出しになっているので、取り扱いには注意が必要です。
使い方は、下記のようになります。
- まな板などの平らな所にパイナップルを置く。
- パイナップルの上下を切り落とす。
- パイナップルを縦に置き、芯抜きをまっすぐに刺す。
- できるだけ奥まで押し込む。
- 反対側からも同様に刺す。
- 芯が抜けたら完成。
何とか芯が抜けました。コツを覚えるともう少しきれいに抜けると思います。
まとめ
パイナップルの芯は食べるか、食べられないか、芯には栄養も毒もあるか、利用方法などについて、お伝えしました。
- パイナップルの芯には毒はなく、栄養豊富なので捨てずに食べることをおすすめします。
- パイナップルの芯にはブロメラインや食物繊維などの栄養素が含まれており、多くの健康効果が得られるが、食べ過ぎには注意が必要。
- パイナップルの芯の利用方法として、スムージー、ドライフルーツ、シロップ漬け、肉を漬け込む、などがある。
パイナップルに含まれるブロメラインは、肉を食べた後に摂ることで、肉の栄養をより効率よく取り込むことができるそうです。
胃もたれや消化不良を起こしやすい人にはありがたい食べ物です。
パイナップルのブロメラインや食物繊維は、実よりも芯に多く含まれているので、捨ててしまわずにロスなく食べられるようにこの記事が参考になればうれしいです。
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