ワインには、賞味期限が記載されていないですが、未開封で常温に10年放置したワインは、保存状態にもよりますが、飲むことができる場合が多いです。
賞味期限がない未開封のワインは腐ることはありませんが、劣化して味わいが悪くなることがあります。
一般的にスーパーなどで売られているワインはすでに飲み頃のものなので、白ワインは2年以内、赤ワインは3年以内を目安に飲むとよいでしょう。
開封後はすぐに味や香りの劣化が始まるので、開けたその日のうちに飲み切るのがベストです。
それでは、ワインの賞味期限はあるか、未開封で常温に10年放置したワインは飲めるかなどについて、もう少し詳しくご紹介していきます。
未開封のワインの賞味期限
ワインには、賞味期限が記載されていないです。
それは、ワインは瓶に詰めた後も熟成が進むので、腐ることはないからです。
未開封で常温に10年放置したワインは、保存状態にもよりますが、飲むことができる場合が多いです。
ワインは賞味期限はないですが、味の劣化を考えた飲み頃はあります。
ワインの種類によって、熟成することで香りや味わいが増してより美味しくなるワインもあれば、長期保存することには向かずに、フレッシュな状態で美味しさを味わうワインもあります。
中には、10年以上の熟成期間を経過して飲み頃を迎えるワインもあるそうです。
美味しいワインを飲むためには、そのタイミングを逃してしまうと、風味が劣化してしまうので、飲み頃を見極めることが大切です。
未開封のワインの飲み頃
ワインボトルには、賞味期限の代わりに収穫年が記載されているので、この年から熟成された年数がどれくらいかが分かります。
お手頃価格(2000円ほど)のワイン
スーパーなどで買った比較的お手頃価格のワインは、すでに飲み頃の状態で売られているので、買ってすぐに飲んだ方がよいです。
また、買ってからしばらく置いても問題なく飲むことができます。
赤ワイン
赤ワインは、2~3年を目安に飲むとよいと言われています。
しかし、ボジョレーヌーボーは、1年以内に飲むとよいそうです。
白ワイン
白ワインは、1~2年を目安に飲むとよいと言われています。
軽めの白ワインは、早めに開ける方がワインの魅力を感じられるということです。
熟成タイプの赤・白ワイン
長期に保存することで、より味わい深くなるので、3~5年を目安にするとよいそうです。
ワインの中には、10~20年もの間熟成するものもあるということです。
赤ワインだけでなく白ワインも熟成させることで、コクを味わえます。
スパークリングワイン
きめ細やかな泡と炭酸が特徴のスパークリングワインは、長期保存することでガスが抜けたり、コルクの部分が腐ってしまったりすることがあるので、買ってすぐに飲む方がよいです。
未開封で保存しても、1~2年を目安に飲むとよいでしょう。
未開封のワインを保存する際の注意点
賞味期限のないワインですが、保存方法によっては劣化するので、長期に保存する際には、ワインに適した環境での保存が必要です。
- 温度:赤ワインは10~20度、白ワインは7~14度 床下収納庫、涼しい部屋の押し入れやクローゼットなど
- 湿度:70%前後 コルクが乾燥しないように
- 光:日光の光や蛍光灯の光を避ける 光を遮れるように新聞紙で包んで保存する
- 振動:振動がある場所は避ける 振動により化学変化が起こり、変質の原因になる
- 匂い:匂いの強い物を近くに置かない コルクからニオイも吸収してしまう
ワインセラーで保存できれば望ましいですが、お持ちでない家庭も多いことでしょう。
土地や家の作りによって適した場所は異なってくるので、上記のような環境に近い場所を各家庭で探して、適した場所がないと思われる場合は、冷蔵庫の野菜室で保存するとよいです。
ワインの常温保存は注意が必要
ワインを購入してすぐに飲まずに飲み頃になるまで自宅で常温保存する場合は、注意が必要です。
赤ワインの適温は10~20度、白ワインは、7~14度だと言われています。
どちらのワインにしても、日本の常温はワインに適しているとは言えない場合が多そうです。
開封後のワインの賞味期限
開封後はすぐに味や香りの劣化が始まるので、できれば開けたその日のうちに飲み切るのがベストです。
未開封のワインは賞味期限はないと言われますが、開封と同時に酸化が始まるので、冷蔵庫に保存して早めに飲むとよいでしょう。
ワインの種類による賞味期限の目安
おおよその目安をお伝えします。
お手頃価格(2000円ほど)のワイン
早めに飲み切ることをおすすめします。
冷蔵庫に保管しておくことで、1週間ほど大丈夫な物もあります。
赤ワイン
3~5日を目安に飲み切るとよいでしょう。
ライトボディの赤ワインは、酸化により酸味が強くなるので、3日を目安に早めに飲み切るとよいです。
フルボディやミディアムボディは、5日を目安にしましょう。
時間を置いてから飲むと味の変化を楽しむことができるので、重いと感じた場合は試してみることをおすすめします。
白ワイン
白ワインは、辛口と甘口では、性質が異なると言われています。
辛口は開封すると酸化しやすいので、3日以内にできるだけ早く飲み切るようにしましょう。
甘口は、1か月ほど保存できるものもあるそうです。
スパークリングワイン
開封すると炭酸の刺激を味わえなくなるので、当日遅くても翌日には飲み切るとよいでしょう。
開封後のワインの保存
開封後のワインは酸化が進んでしまうので、ワインが空気に触れる面を少なくすると、味わいを損なうことも少なくて済みます。
開封後のワインの保存で、気をつけるとよいことをお伝えします。
- コルクやワインストッパーで栓をする。 コルクの栓は、抜いた時とは反対向きに注ぎ口に挿して栓をします。コルクの乾燥を防ぐために、コルクをラップで巻いたり、光を遮るために瓶を新聞紙で包んだりするのも効果的です。
- 冷蔵庫の野菜室で立てて保存する。 ワインの保存に適した温度は、13~15℃と言われているので、冷蔵庫では冷えすぎてしまいます。また、ワインを横向きにすると空気に触れる面積が広くなり劣化の原因にもなるので、立てて保存するようにします。
- 小瓶に移し替える。 ワインは空気に触れる面が広いと酸化スピードが早まりますので、飲み残した量があまり多くないのであれば、小さな瓶に移し替えるとよいでしょう。冷蔵庫での収納も場所を取らずに済みます。
ワインは腐る?
未開封のワインは賞味期限がないので、腐ることはありませんが、劣化して味わいが悪くなることがあります。
劣化したワインは、異臭がする、酸味や渋みが強くなるなどの特徴が表れます。
ワインが劣化する原因
ワインが劣化する原因として、
- ブショネ
- 酸化
- 振動や温度変化
についてお伝えします。
ブショネ
ブショネとは、コルク臭の意味で、水で濡らした段ボールの臭いや濡れた雑巾の臭いなどと表現されることがあります。
この劣化は、微生物や菌、コルク成形の際に発生した化合物などが原因と考えられており、保存環境とは関係なく発生してしまいます。
健康に害はないと言われていますが、味は損なわれてしまいます。
酸化
ワインは、ボトルの中の僅かな酸素に触れることでゆっくりと酸化、熟成していきます。
これは、ワインにとって良い酸化ですが、ワインにとって好ましくない酸化もあります。
ワインを長時間常温で保存したり、コルク栓の不具合でボトル内に空気が入り込んだりすることで、ボトル内の酸のバランスが壊されて、酸化してしまうことがります。
このようなワインにとって好ましくない酸化は、劣化に繋がります。
振動や温度変化
落ち着いた状態で保存されたワインは、滑らかな質感の甘さを感じられますが、動く振動によってワインの粒子の安定性がなくなってしまい、本来のワインの甘みが感じられなくなります。
ワインセラーや冷暗所で一定の期間休ませることで、落ち着いた状態になり味わいも良くなります。
また、ワインは、先にお伝えしたように、「温度」「湿度」「光」などにもとても敏感です。
その中でも最も重要なのが「温度」で、白ワイン、赤ワインそれぞれの適温があります。
30度を超えるような室温に置いておくと、煮え始めるとも言われており、味のバランスが崩れてしまい、美味しさを損なってしまいます。
高温の状態での保存が続くとワインが膨張してコルクが押し上げられて、液漏れすることもあるということです。
しかし、高温で保存しても短時間であれば、数日間12℃位で休ませてあげると落ち着いてくるそうです。
まとめ
ワインの賞味期限はあるか、未開封で常温に10年放置したワインは飲めるかなどについてお伝えしました。
- ワインには、賞味期限が記載されていないが、未開封で常温に10年放置したワインは、飲める場合が多い。
- 賞味期限がない未開封のワインは、腐ることはないが、劣化して味わいが悪くなることがある。
- 一般的にスーパーなどで売られているワインはすでに飲み頃のものなので、白ワインは2年以内、赤ワインは3年以内を目安に飲むとよい。
- 開封後はすぐに味や香りの劣化が始まるので、開けたその日のうちに飲み切るのがベスト。
ワインは瓶に詰められた後も熟成していき、中には作られて10年以上経ってから、飲み頃を迎えるワインもあります。
「ワインは生きもの」と言われるように、ワインに適した環境を整えることで美味しく飲むことができます。
購入したワインの飲み頃を意識して、美味しさを味わって飲めるように、この記事が参考になればうれしいです。
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