ライチを食べ過ぎて鼻血や腹痛などの症状が出たという話があますが、適量であれば心配ありません。
- ライチを食べ過ぎると、風邪をひいた時のような鼻血やのぼせ、めまい、腹痛や下痢、脱力感、動悸などの症状を引き起こすことがある
- ライチの食べ過ぎで低血糖状態になり、脳炎を起こし死亡したという事例が海外であった
- 生のライチに寄生虫が湧くことがあるが、誤って口にしてもそれほど心配する必要はないとされている
それでは、ライチは食べ過ぎに注意が必要か、食べ過ぎると死亡するって本当なのか、などについてもう少し詳しくご紹介していきます。
ライチ好きな人はもちろん、今まであまり縁がなかった人も、この記事を参考にしていただくと、生ライチと冷凍ライチの違いも分かり、見た目にも味にもその魅力に惹かれますよ。
ライチは食べ過ぎるとどうなる?
ライチを食べ過ぎると、主に下記のような症状を引き起こすことがあると言われています。
- 発熱
- 鼻血
- のぼせ
- めまい
- 腹痛
- 下痢
- 脱力感
- 動機
- 咽頭炎
- 扁桃炎
- 発汗
- イライラする
ライチを食べ過ぎることで体に熱がこもり体調不良を引き起こすので、「ライチ病」と呼ばれ、注意が必要だと言われています
これは、チョコレートを食べ過ぎることで起こる鼻血やのぼせ、イライラ、喉の炎症と同じようなメカニズムだそうです。
また、ライチ病とは別名「低血糖症」とも言われており、症状が深刻になると、
- 痙攣する
- 血圧が下がる
- 脈拍数が上がる
- 心拍が乱れる
なども引き起こすこともあると言われています。
「ライチを食べるのが怖い。」と感じてしまいますが、これは食べ過ぎによるものですから、適量を食べるのであれば、問題ありません。
1日の摂取量の目安はどのくらい?
食べ過ぎにならないライチの1日の摂取量目安は、大人であれば10個ほど、子どもの場合は5個ほどです。
果物は、ビタミンCなどの栄養素が補えますが、食べ過ぎると糖分も摂り過ぎてしまうので、果物の1日の目標摂取量は200gとされています。
ライチ1個をおよそ19gと考えると、大人で1日10個が食べ過ぎにならない適量と言えるでしょう。
※引用:健康長寿ネット
ただ、漢方医学の観点からは、大人は7個、子どもは4個までと言われています。
更に高齢者は腹痛や下痢になりやすいと考えられるので、5個までならば食べ過ぎにならず安全と言えるでしょう。
生のライチは寄生虫がいる?
生ライチが危ないと言われる理由に、寄生虫がいる可能性があることと、生ライチによる死亡事故があったことが挙げられます。
寄生虫がいる可能性がある
収穫したばかりのライチには寄生虫はいないそうですが、ライチはとても傷みやすくて収穫後2~3日で寄生虫が湧いてくるそうです。
そこで、寄生虫が湧く前に冷凍したり、冷凍することで寄生虫を死滅させたりすることを目的として、ライチは冷凍で販売されていることが多いということです。
従って、冷凍ものですと新鮮なものを使用しているので心配はないでしょうが、生ライチは寄生虫が入っている危険性があるため注意が必要です。
しかし、寄生虫が万一入っていたとしても食中毒を起こすまでの危険性はないので、神経質にならなくてよいと言われています。
生ライチによる死亡事故
日本では考えにくいですが、海外ではライチを食べたことが原因で低血糖状態になり、脳炎を起こしたり死亡したりするという事例があったそうです。
この例は、海外の貧困層の子どもが、栄養状態が良くなく血糖値が低くなっているところに、夕食の代わりに十分に熟していないライチを大量に食べたことで、危険なレベルまで血糖値が下がってしまったと考えられています。
普通に食事を摂り、栄養状態が非常に悪い状態でなければ、このような痛ましい事故は起こらないでしょう。
また、生ライチによる死亡事故は限られた地方でのみ起こっていて、ライチの輸出先や食事が十分に摂れている国では起こっていませんので、心配しなくて大丈夫です。
しかし、小さい子どもがライチを食べる場合は、食べ過ぎない、空腹時に食べないなどに注意することは必要です。
生ライチを安全に食べる方法
生ライチが危ないと言われる理由はおわかりいただけたと思いますが、生ライチを安全に食べる方法をお伝えします。
しっかり洗う
生ライチは農薬を使用していることもあり、その場合は寄生虫がいる可能性は低いです。
しかし、無農薬で栽培されたライチには寄生虫がいる可能性があります。
食べる前に良く洗って寄生虫を取り除くように心がければ、安全に食べられます。
食べ過ぎない
前述の「ライチは食べ過ぎるとどうなる?」でお伝えしたように、ライチを食べ過ぎることで、下痢や腹痛、鼻血、脱力感などの症状が出るライチ病になります。
深刻な状態になると、低血糖症という症状を引き起こし、痙攣や血圧の低下などが起こり危険な状態になります。
くれぐれもライチの食べ過ぎには、注意しましょう。
ライチを食べ過ぎた時の対処法
万一ライチを食べ過ぎてしまい、ライチ病(低血糖)の症状が出てしまった時には、ブドウ糖を含む清涼飲料水や砂糖を摂取して、安静にしてください。
低血糖とは、ブドウ糖が足りない状態ですから、食べ物や飲み物で補うことが必要です。
ライチの食べ方
ライチの皮の剥き方として
- ナイフで剥く方法
- 手で剥く方法
- 飾り剥き
をお伝えします。
赤いうろこ状の刺々しい皮に覆われていて皮を剥くのも大変そうですが、コツをつかめば意外と簡単に剥くことができます。
ナイフで剥く方法
- ナイフで切れ目を入れる
ヘタから付け根にかけてナイフで切れ目を入れます。
その後切れ目の左右をつかみ開くと皮が剥けます。
- ナイフで皮を剥く
ナイフの付け根の角を利用し、皮を引っ掛けるようにして剥いていきます。
手で剥く方法
- 筋を利用する
実のお尻部分に筋がある場合は、筋が縦になるようにライチを持ってぎゅっと皮をつまむと、筋が割けて実が出てきます。
ライチの品種により筋がないものは、別の剥き方をしましょう。
- 爪を立てて剥く
ヘタの周りの皮に爪を立てて少し力を入れて切れ目を入れ、その切れ目を中心に皮を剥きます。
飾り剥き
- 半分剥き
ライチの中心にナイフで一周切り込みを入れ、左右どちらかの皮を外すと半分だけ剥き実になり飾りに使えます。
左右の皮を途中まで剥いて実をのぞかせると、飾りとしてもおしゃれです。
- お花剥き
ヘタからお尻に向かって、3~4か所ほど切り込みを入れ、バナナの皮を剥く要領で開くとできます。
実にも同じように切り込みを入れて開いてデザートなどに添えると、見栄えもよく華やかになります。
ライチの渋皮はどうする?
ライチの渋皮は残すように、実を浅めに食べるのがおすすめです。
そうすることで、種の周りの渋皮まで届かないです。
ライチの種の周りにある渋皮は、渋みがあり食べてしまうとジューシーで美味しいライチをまずいと感じてしまうでしょう。
また、渋皮は口の中に残りやすいので、後味が悪くなってしまいそうです。
私は冷凍ライチしか食べたことがないのですが、冷凍ものですと外皮を剥いた時に、この渋皮ごと剥けてしまうのですが、生ライチは外皮が硬く、渋皮もぴったり張り付いているので、残りがちだと言われています。
皮を剥いた後、そのままガブっと食べてしまうと、中には固くて渋い、しかも苦い種があるので注意が必要です。
冷凍したライチの食べ方
冷凍ライチの食べ方は、自然解凍が一般的ですが、流水解凍という方法もあります。
自然解凍
冷蔵庫で半解凍したあと、流水解凍で仕上げると美味しく食べられます。
また、冷蔵庫で少し解凍できたライチを、シャーベット感覚で食べるのもおすすめです。
流水解凍
冷凍庫から出したライチを初めから流水解凍で仕上げる方法もあります。
解凍時に出る水分の量を減らすことができます。
冷凍ライチを常温で自然解凍したり、電子レンジで解凍したりすると、水分がたくさん出て、美味しさが半減してしまうので注意しましょう。
ライチの食べ頃の見分け方
今が食べ頃のライチの特徴は、皮の色が鮮やかで、表面のトゲがしっかりしています。
皮の色が鮮やか
日本でよく販売されているライチは赤い皮のものが多いですが、中国や台湾などから輸入されるものには、緑色の皮をしているライチもあります。
色はどちらであっても、皮の色が鮮やかに色づいているものが美味しく食べられる食べ頃のサインです。
色が黒ずんでいたり、一部が変色していたり、しわや傷があったりするものは、鮮度が落ちている可能性があります。
表面のトゲがしっかりしている
表面がごつごつとしているライチですが、このトゲがしっかりしているものは、果肉に果汁をたっぷりと含んでいるので、プリプリの食感を味わえます。
逆にトゲに勢いがないものは、劣化していると言えます。
直接トゲの状態をそっと触ってみて、食べ頃を見極めることも大切でしょう。
ただし、感触をチエックする際は、売り物のライチを潰したり傷つけたりすることがないように、お気を付けください。
まとめ
ライチは食べ過ぎに注意が必要か、食べ過ぎると死亡するって本当か、などについてお伝えしました。
- ライチの食べ過ぎには注意が必要
- ライチを食べ過ぎると、風邪をひいて熱を出した時のような鼻血やのぼせ、めまい、腹痛や下痢、脱力感、動悸などの症状を引き起こすことがある
- 海外ではライチを食べたことが原因で低血糖状態になり、脳炎を起こしたり死亡したりするという事例があった
世界三大美女の楊貴妃も好んで食べていたという甘く瑞々しいライチの中には、多くの栄養が詰まっていて、貧血予防、冷え性改善、むくみ改善などの効能もあると言われています。
この記事を参考に、ジューシーでプリプリの食感を味わいながら、ライチの栄養や効能にあやかれる幸せを味わってもらえたらうれしいです。
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