味にクセがない春雨は、スープやサラダ、メイン料理など何にでも使用できるので、乾燥春雨を常備しているご家庭も多いのではないでしょうか?
春雨はのど越しも良いので、つい食べ過ぎてしまうこともありますが、アレルギーの心配はないのか気になります。
- 春雨によるアレルギー症状は、吐き気、腹痛、下痢、胸やけ、胃痛、冷や汗など、消化器官に表れる症状が多いです。
- 春雨を食べると起きる吐き気の原因として、春雨の原料によるアレルギーと消化不良が考えられます。
それでは、春雨によるアレルギーの症状はどんなか、吐き気の原因はアレルギーかなどについて、もう少し詳しくご紹介していきます。
春雨を使った料理をよく作られる方、春雨によるアレルギーが心配な方、のど越しにつられてつい食べ過ぎてしまう方、この記事を参考にしてもらえれば、これからも安心して春雨料理を堪能できますよ。
春雨によるアレルギー症状は?
春雨を食べた時のアレルギー症状は、
- 吐き気
- 腹痛
- 下痢
- 胸やけ
- 胃痛
- 冷や汗
など、消化器官に表れる症状が多いです。
このような症状が出た時に、思い当たるものがない場合は春雨の影響かもしれません。
春雨を食べると起きる吐き気の原因はアレルギー?
春雨を食べると起きる吐き気の原因として考えられるのは、春雨の原料によるアレルギーと消化不良です。
アレルギー
後で詳しくお伝えしますが、春雨の原料は、緑豆、じゃがいも、さつまいもなどです。
大豆アレルギーの人が小豆でアレルギーを起こしてしまうこともあるので、豆類でアレルギーが出る人は、春雨も気を付けた方がよいでしょう。
また、国産の春雨はじゃがいもやさつまいもが原材料となっているので、芋類でアレルギーの出る人は注意が必要です。
春雨は、アレルギー反応が出にくい食べ物と言われていますが、芋や豆にアレルギーがある人にはアレルギー反応が出てしまう可能性があります。
豆類や芋類にアレルギーのある人は、市販の袋に表示してある産地や原材料をチエックするように心がけた方がよいです。
消化不良
- 調理の仕方
春雨は消化の良い食品ですが、場合によっては、消化不良を引き起こしてしまいます。
春雨を調理する時には、乾燥している春雨を水かお湯で戻します。
この時、春雨をしっかり戻さないで、少し硬かったり、白い筋のようなものが残っていたりするときは、戻し足りない状態です。
この状態で食べると、春雨は弾力があるので胃で消化されず消化不良の原因になり、胃痛や腹痛が起こってしまいます。
- 春雨のでんぷん
春雨は、緑豆、じゃがいも、さつまいもなどから取れたでんぷんを麵状に加工した乾燥食品です。
でんぷんは腸に入るとガスを発生させるので、お腹が張った状態になります。
お腹が張ると胃を圧迫するので、胃の働きが弱って消化不良を起こしやすくなります。
春雨の原料
中国、日本、韓国など地域によって使われる主な原料は異なります。
- 中国:緑豆を使うことが多い
中国では、春雨の原料に緑豆を使うことが多いそうです。
緑豆春雨は、乾燥の状態では細くて白っぽいです。
茹でるとコリコリとした歯ごたえがあります。
熱を加えてもあまり伸びないため、スープや煮物、鍋物など比較的長く火を通す料理に使われることが多いです。
我が家で買い置きしてあった春雨の包装袋の表示を見ると、「原産国:中国」、「原材料名:緑豆でんぷん、馬鈴薯でんぷん」となっていました。
中国産であっても、緑豆でんぷん以外にも使用されている春雨があるということが分かります。
- 日本:芋類を使うことが多い
国産春雨は、主にじゃがいもやさつまいものでんぷんを原料にしていることが多いです。
乾燥の状態では、中国春雨より太くて透明感があります。
茹でると柔らかくて、もちもちプリプリとした食感になります。
火が通りやすく味がしっかりと染み込むので、サラダや酢の物、炒め物などの料理に向いています。
- 韓国:さつまいもを使うことが多い
韓国では、さつまいもを原料とする春雨が作られています。
乾燥の状態では、グレーっぽくて、日本の春雨よりも太いです。
茹でると半透明の色になります。
さつまいものでんぷんは、じゃがいものでんぷんよりコシと粘りがあります。
日本の春雨同様に、もちもちとした食感です。
韓国春雨は炒め物料理に使われることが多く、牛肉や筍、野菜と炒めたチャプチェは有名です。
このように、春雨の原料であるでんぷんは、緑豆、じゃがいも、さつまいもなど地域によって異なり、同じでんぷんでも食感や味などは異なることがわかります。
春雨を食べた時に症状が出た場合の対処法
少しでも心配な方は、医師の診察を受ける、我慢せずに薬を飲むなどの対応をすることが大切です。
ここでは、応急処置の方法をお伝えします。
- 白湯を飲む
食べ過ぎによる吐き気の原因は、消化酵素を含む胃酸の過剰な分泌だと考えられます。
白湯を飲むことで、胃の中の血流を良くし、胃酸を薄めることができます。
白湯を飲んで安静にしていると、次第に良くなってくるでしょう。
- ガス抜きのポーズをする
先にも記しましたが、春雨の原料は、緑豆、じゃがいも、さつまいものでんぷんで、でんぷんは腸に入ると、ガスを発生させます。
特に消化不良を起こしている時には、腸にガスがたまりやすいです。
そんな時には、ガス抜きのポーズをしてみると症状が良くなる場合もあるでしょう。
ガス抜きのポーズのやり方は、
- 仰向けに寝て、両膝を立てる。
- 両腕で膝を抱えて、息を吸ってお腹を膨らませ、息を吐きながら、上体を起こし太ももを胸の方に引き寄せる。この時、腹部を圧迫した状態で、呼吸を5回する。
- 体を元に戻し、また同様に繰り返す。
*頸椎が心配な方は、頭を上げずに行ってください。
座ったままでできるガス抜きのポーズもあります。
- 椅子の背もたれに寄りかからない程度に、しっかり座って背筋を伸ばす。
- 右膝を両手で抱えて、息を吐きながらお腹に押し付けるようにして引き寄せて、5~10呼吸繰り返す。
- 元の姿勢に戻ったら、左膝も同様に行う。
胸を張り、猫背にならないように意識して行うとよいでしょう。
また手の力で引き寄せるのではなく、お腹の力を使うと効果的です。
仕事中でも座ったままできるので、便秘解消したい時やリラックスしたい時にもおすすめです。
春雨で気持ち悪くならないために注意すべきこと
春雨を食べて気持ち悪くならないために注意すべきことを、調理する時と食べる時に分けてお伝えします。
調理する時の注意点
- 春雨をしっかり戻す
春雨を表示に従って、水やお湯でしっかり戻します。
この時、白い筋が残らないくらい透明になるまで戻して、柔らかくすることが必要です。
- あっさりとした味付けにする
香辛料が多めの味付けは美味しいですが、胃や腸を強く刺激してしまうことがあります。
春雨で消化不良を起こさないためには、ポン酢などであっさりとした味付けにするとよいでしょう。
食べる時の注意点
- 温かい食べ物にする
冷たい食べ物は、胃や周辺の血流を悪くさせ、胃の働きを低下させてしまうので、消化しにくくなります。
春雨で消化不良を起こさないためには、スープや鍋など温かい食べ物にするとよいでしょう。
冷たい春雨を食べたい時には、温かい飲み物と一緒に食べるとよいです。
- よく噛んで食べる
春雨は細くて弾力があり、食べ応えがある食べ物です。
一口30回を目安によく噛んで食べると、満足感が出て食べ過ぎも防ぐことができます。
- 寝る前に食べない
寝る2~3時間前には食べ終わるように心がけましょう。
食後消化が落ち着くためには、2~3時間かかると言われています。
寝る直前に食事を摂ると寝ている間に消化活動が行われるので、体が十分に休まらず、睡眠の質を下げ、翌日にも影響し睡眠のリズムが整いにくくなります。
離乳食で春雨アレルギーの心配は?
春雨の原材料になる食材にアレルギーがある場合は、注意が必要です。
赤ちゃんの食物アレルギーの主たる症状は、
- 口の周りが赤くなる、痒くなる
- じんましんや湿疹が出る
- 目のかゆみや充血がある
- 嘔吐する
- 下痢する
などがあります。
初めて食べさせる時には、一口食べさせて一日様子をみて、上記のような症状が出ないか観察した方が安心でしょう。
離乳食の春雨、いつから?
春雨を離乳食に使用する場合は、離乳食後期の生後9か月頃からと言われています。
しかし、すり潰したり、細かく刻んだりなどの調理方法を、赤ちゃんの月齢に合わせることで、早い時期から食べさせることができます。
できれば国産の春雨を使用
春雨には、漂白剤や増粘剤などが使用されていたり、添加物が入っていたりするものもあるので、赤ちゃんに与える場合は、国産の物を使用した方が安心でしょう。
また国産の馬鈴薯春雨は、熱湯で茹でることでとても柔らかくなるので、噛むことがあまり上手でない赤ちゃんの離乳食にはおすすめです。
春雨の栄養と効果
あまり知られていないようですが、春雨は栄養豊富な食材です。
主な栄養素である炭水化物、カルシウム、鉄分についてお伝えします。
- 炭水化物:体と脳のエネルギーになる栄養素
春雨には、炭水化物の栄養が豊富で、体内に入るとブドウ糖に分解されて全身のエネルギーとして利用されます。
またこのブドウ糖は、脳の働きを支えるための唯一のエネルギー源とも言われています。
- カルシウム:健康な骨と歯の育成に大切な栄養素
カルシウムが不足すると骨がスカスカの状態になる骨粗鬆症の原因にもなります。
カルシウムはビタミンDと一緒に摂ると体内の吸収率がアップすると言われているので、離乳食を調理する際の参考にしてください。
ちなみにビタミンDを多く含む食品は、きくらげ(離乳食後期以降)、かつお(離乳食中期以降)などです。
- 鉄分:貧血予防と改善に大きな効果がある栄養素
鉄分は、血液の赤血球のヘモグロビンを作る栄養で、増血が期待される効能があり、子供の成長には欠かせません。
めまいや立ち眩みの症状の解消につながることは、良く知られている効能です。
*このように見てくると、春雨は、赤ちゃんにも、積極的に与えたい食材の一つで、離乳食が終わってから、幼児食としての活躍も期待できます。
まとめ
春雨によるアレルギー症状ってどんなのか、吐き気の原因はアレルギーかなどについてお伝えしました。
- 春雨を食べた時のアレルギー症状は、吐き気、腹痛、下痢、胸やけ、胃痛、冷や汗など、消化器官に表れる症状が多い
- 春雨を食べると起きる吐き気は、春雨の原料によるアレルギーと消化不良が原因
ネット上には、「布団から起き上がろうとしても、吐き気とめまいが半端なくて起き上がれない。」という声もありました。
春雨を食べた時のアレルギー症状や消化不良は、想像を絶するほど凄いものもあるということです。
この記事を参考に、その原因を知ってそれらの症状が出ないように注意し、栄養価の高い春雨を、料理に上手に摂り入れてもらえたらうれしいです。
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